からっぽ。

普段は、私から電話をする事が、殆どない。

そんな私が、夜中に電話をすれば
“何かあった”
と、思わせるには充分だと思った。



「ちょっと聞いてョ、要ちゃんがね………」

また、坂下の話。



香子は、私の様子にはおかまいなしで、自分の話をしている。


いつも、みんなそうだった。


私から電話をしてるのに、まずは相手の話を聞く事になる。



「それで、歩実の話は?」


一通り、話が終わってから、香子が言う。



私はもう、自分の事を話すのをやめた………