からっぽ。

《歩実》



「たまには、外で食事をしよう」

いつも、人目を避ける様に、私の部屋から出る事が少ない私達。


私は、正行さんの言葉で、少し浮かれていた。


「久しぶりだね」

私達は、お腹もいっぱいになり、初めて二人でデートをした時の“カウンターバー”に来ていた。



「歩実………。
俺、転勤なんだ……。
家に帰る……」



分かっていた。

いつかは、こんな日が来る事。


「そっかぁ……。いつ?」


私は、あえて淡々と言う。


「来月……」