からっぽ。

『香子ママは、まだ居るのだろうか……?』

今日居る事は確信していたが、帰ったと思いたかったのか、思わずつぶやいていた。


今までも、何度か部屋に泊めてしまった。

香子ママにベットを貸して、俺はソファで眠る。

一緒に眠る事など、決してなかったが、誤解を与えるには充分な行動。



勝手な事は承知だったが、今日は、ゆっくり眠りたい……

そう思いながら、玄関の鍵を開ける。



「……おか…えり…」

「香子ママ………。
送って行くので……、今日は…帰って貰っても良いですか……?」

ウトウトしている香子ママに、初めて言った。


「ねぇ…、要ちゃんは、私の事が嫌いなの?」

「………そういう事じゃなくて………
今日は、一人になりたいんです……」