からっぽ。

沈黙を恐れる様に、俺は喋り続けていた。


目に付くモノの事から、昔流行ったモノ。

実家で飼っている“ネコ”の話まで……



かなり、滑稽に写っているハズだ……



歩実さんの事も、少し分かった。


“生ビール”を飲むと、頭が痛くなる事とか………


今まで、正面に話した事がなかったから、それだけで距離が縮んだ様に感じる。




ボックス席に、三人で来ていたお客さんが、カラオケを始めた。



「歩実さん。歌は?」

「たまに、歌うョ」

「何か、歌って下さい」


「坂下が歌ってョ」