からっぽ。

「一人なんだケド……、良い?」

「もちろんですョ」



健在な“営業スマイル”を横目に、私はカウンターの端に座る。


週末だからだろか、お店の中は酔って騒ぐ人達が沢山いた。


「お飲み物、どうしますか?」

「じゃあ、ビールで。
出来れば、瓶ビールが良いんだケド……」

「分かりました、お待ち下さい」



しばらくして、坂下は少し息を切らして戻って来た。


「お待たせして、すみませんでした」

そう言って、ビールをグラスに注いだ。



後から、“s”には生ビールしか置いてなかった為に、近くのお店まで借りに行ったと、スタッフから聞いた。