からっぽ。

《要一》



歩実さんが来てくれて、俺自身は楽になったが、彩葉は中々、快復しなかった。


一度下がった熱も、夜になればまた上がる。


“風邪”だと言われている以上、信じるしかないのだが、くすりの事がいつも頭にある俺には、素直に聞き入れる事が困難だった。


歩実さんも、疲れている様だ。


俺が仕事をしてる間は、眠れると言っても、彩葉を看病しながらだし、自分は休みだからと、仕事をしてる俺を眠らせてくれたり……


申し訳ないと思いながらも、好意に甘えてしまっていた。