からっぽ。

《歩実》



不安がない訳じゃない。

実際、私は子供を産んだ経験が無いし、何かあったら………


それでも私は、預かる事を決めたのだ。


抱いたまま、部屋の中をゆっくり歩いていると、ミルクを飲んでから来たらしく、すぐに眠ってしまった。

そーっとベットに寝かせて、私も隣りに横になり、しばらく寝顔を見つめていた。


小さな手に、私の人指し指を近付けると、握ってくれる。


私は、自分が今、経験してる事が信じられなかった。

こんな風に、慈しむ気持ちを持ち、母親の様な思いが出来るなんて、思ってもいなかったから………