からっぽ。

《歩実》



毎朝、目が覚めると、坂下からのメールを確認する事が、日課になっている。

大抵は
“今、お店が終わって帰って来た。
おやすみ…”

と、他愛も無いメール。

それでも、毎日欠かさず送ってくれる。

そんな坂下の、私を不安にさせない為の誠実な所は、私が描く未来に、希望を与えてくれた。



今日も、いつもの様に携帯を開く。

珍しく、二通のメールを着信している。



一通目。

“子供が産まれる連絡があった。
行って来るョ。
心配しない様に……”

そして、二通目。

“子供が産まれた。
女の子。
父親と、少し話してから帰るから。”