裕美の地元の病院までは、朝方でも車で一時間近くかかる。

一度部屋に寄ってから来たのもあって、病院に着いたのは電話を貰ってから三時間が過ぎた頃だった。

外は明るく、少し早めに出勤する人の姿も見える。


ーーーまだ、俺の子供かどうか分からない………


常に浮かんでくる疑問を打ち消す様に、産婦人科のドアを開けた。


「遅くなりました……」

看護士と話している、裕美の父親を見付けて、頭を下げる。


「あぁ………、
今、女の子が産まれた」