からっぽ。

『私の思いも、伝えなければ……』


私は、引き出しの奥にしまってあった、何年か前に買ったまま、使う事が無かった“レターセット”を取り出した。


“手紙、ありがとう”

私は、先ずそう書いた。

やっぱり、私は嬉しかったから。


そして、あの最初に話をした岩場から、手紙を貰うまでの私の気持ちを、全て書き出した。


要点を纏めて書くのが苦手な私は、結局、五枚に渡り、隙間がない位の文字で便箋を埋めて行く。


“私は、貴方の笑顔を見ていたい”


最後に、そう綴った。