からっぽ。

《歩実》



週末は、バイトが終わると“s”に行くのが当たり前になっていた。


「歩実さんて、要一さんと付き合ってるんですか?」

凌や他のスタッフが、好奇心をむき出しにした顔で、聞いてくる。


「あははっ。
私達は、そんなんじゃないョ」


正直、どう答えたら良いのか、分からない。

だから、“そんなんじゃない”って、言っておく。


「お似合いだと思いますョ?要一さん、最近明るくなりましたからね」


私は、軽い笑顔で、凌の言葉をかわした。


坂下が、明るくなったのかぁ……

私は、素直に嬉しく感じていた。