からっぽ。

感じていた違和感は、これだ。

裕美は、俺がかつて愛した女では、なくなっていた事。


それでも、過去の後悔を、これから一緒に生きて行く事で、取り戻せると思っていた……



頭の中は真っ白になり、何も考えられない……



ーーーー電話。



歩実さんから。

この人はダメだ。

せっかく、自分の力で立っているのに、この人の前では、弱くなってしまうから……



「……はい……」

鳴り止まない電話に、何とか自分を保ち、電話に出る。



10分後。

実際は、もう少し短かったかも知れない。


「…許……して……」

泣きじゃくる裕美を残して、俺は、部屋を出た。