仁意那隊長は檻から抜け出る

少し歩くと美術室を見つけた。美術室なら、何か役に立つものがあるかもしれない。入ると、電ノコや接着剤等があった。私は強力接着剤を持って美術室を出た。
隣は美術の先生のいたところだ。今はどうなっているんだろう?気になって開けた。
中には誰もいない。書類や絵が散らばっていて、焼き物が割れていた。誰かに襲われたのか?
襲ってこないか警戒しながら部屋を見る。奥に近づくと、声が聞こえることに気がついた。耳を澄ますと、助けてと言っているように聞こえた。その声がする方へ進む。すると壁にぶつかった。

「この壁……扉がついてる」

扉には鍵がかかっていた。開くかどうかは分からないが、前に捕まえた警備隊が落とした鍵を使ってみる。
開いた。
開けると、中に先生が3人いた。音楽の箕輪先生と美術の月島先生と技術の武田先生だった。

「うわあ!せっ先生、何故ここに!?」

「錐山先生に逆らったらな、ここに入れられたねん」

箕輪先生がそう言う。話を聞くと、あいつに支配される前に生徒を助けようとしたら、ここに入れられ、それぞれ持っていた栄養ドリンクと大豆入りバー、警備隊になった一部の生徒が持ってきた食べ物で何とか生きていた。
他の先生たちは何も知らずに車でどこかへ連れて行かれたらしい。

今までこの先生たちは厳しくて嫌いだったが、助けようとしてくれたことを知って、いい人たちだということに気付いた。先生は、悪い人ばかりじゃないんだな。

「私たちは今、反乱をおこしてあいつ……じゃなくて錐山先生を捕まえようとしている所です。」

先生たちは心配した。そして、生徒を危険な目にあわせるわけにはいかないと言って協力してくれることになった。