私は主に一年生を守り、解放する一年生解放隊の隊長となった。今日は休憩時間に一年生の様子を見に来ている。
優深の友達が前に一年生のことを少し教えてくれた。その時の話は、理科室や一年生の教室を使って、まだ習わないような難しいことを教えらているという。一つ間違えるだけでも殴られたとその子は話していた。最近は科学部が教えることも多くなったらしい。


「罪人だ!」

一年生の声だった。何人かの男子が集まり、私にほうきを向ける。

「逃げたこと、他人に迷惑を掛け続けていることを謝罪しろ!」

優深の友達の子がそんなことを言った。

「謝るつもりはない」

キッパリと伝える。

「なら、妹がどうなってもいいのか?」

「もうやめようよ!何でこんなことするの!?」

もう一人の友達が泣きながら止める。けど、無表情で教室の入口を指差した。

「罪人の妹のくせに……」

「痛い……やめてよ!」

優深が髪を引っ張られている。男子に強い力で引っ張られたせいで髪が何本か抜ける。
私を囲む一年はニヤニヤと嗤う。しかし、その一人が尻餅をつく。ほうきを奪われ、無力になった。
ほうきは優深をいじめる男子の近くに飛んでいく。それに驚いた男子は手を話した。
茫然としていた一年は、やがて逃げ出す。優深は教室の入り口で立ったままだった。

「大丈夫ですか?」

眼鏡を掛けた男子がゆっちゃんに話しかける。優深の友達なのか?