記憶の壁


ドタドタ、バーンッ!!


『夏菜!隆弘来てるんでしょ?』


ドアをぶち壊す勢いで入って来たのは
幼なじみで1つ年上の木村優希(キムラユウキ)だった。


『ソファーにいる。ドア壊すつもり?静かにしてよ』



『そんなことどうでもいいの!また泊めたの?そういうのやめなさいって言ってるでしょ?』


ずっと昔は仲良くしてたはずの優希は
いつから私に対して冷たくなった。

『……優希に関係あんの?私が誰を泊めても迷惑かけてないよね?てかさ、朝から人んち勝手に入ってきてキレられる意味わかんない。』


寝不足で気分悪いし
どんな仲良くしようとしても
冷たくあたる優希ムカついて抑えことが出来なかった。

『な、あんた何様よっ!』

こっちに向かってくる優希を
私は冷めた目で見る。
目の前に期待優希は手を振り上げた。