「紘那」 「ね、どうして?」 「紘那」 「瑞輝、答えてっ。なんでどうして?ね、ねぇっ…」 「奥田!」 優しい口調だった瑞輝は急に声を荒げ私の言葉を制した。 聞いたこともないような瑞輝の声にびっくりし、思わず肩がすくむ。 いつの間にか涙は止まり、ぼんやりとしていた目元をこすると、そこには瑞輝は怒りと悲しみがゴッチャになったような顔をしていた。 「迎えに行くから待ってて」 寂しげな顔で笑った瑞輝は私のおでこに軽くキスをして、私の横をすり抜けていった……