「どういうことか説明していただけますか、西岡先生。」
いつもは温厚な教頭先生がキッとした目を瑞輝に向ける。
綺麗な教頭先生はたぶん母親ぐらいの年齢で、私にもお母さんがいたらこんな感じなんだろうな……って思っていた。
でも、今の教頭先生は眼鏡越しに何を考えているかわからなくて、ただ恐怖感しか伝わってこなかった。
横に座る瑞輝はふぅっと呼吸を整え、口を開いた。
「僕は奥田紘那と付き合ってます。これは紛れもない事実です。」
「ちがっ、違います。わ、わ、わ…わたしがあ…」
左から瑞輝の手が伸びてきて私の口を制する。
「ん……っ」
瑞輝の手の中でモゴモゴと私は言葉を発し続けるが何一つ伝わらない。
