朝、鳥の鳴き声が聞こえ、カーテンを開ける。







「あ、いた」





見つけたのは、鳥じゃなくて、一人の男の子。






私がいる場所は3階で、その下のベンチに腰掛けて、悲しい表情をしてるのは、いつものこと。





「よし」




私は予め用意した、ガラスの瓶にいけてある黄色いカーベラの花びらを、一枚とる。





そして、その男の子が気付くように、花びらを落とした。




ヒラヒラと落ちていき、男の子が座るベンチの少し先に落ちる。





「やった、定まった」



これが私の、毎日の日課だった。