「てか、みゆ。評議委員会行かなくていいの?もう時間になるよ?」


「…え?」


慌てて時計を見る。時計の針は16時57分を示していた。評議委員会の開始時間は17時…このままじゃ…


「まずい!!!遅れる!!」


ロッカーの中に入っていたカバンを掴み多目的室目指して全力ダッシュ!放課後の為か誰も廊下に残ってない!!これなら行ける!!


「っ…!?うわっ!!!」


焦ったせいか階段を踏み外してしまった。多目的室まであと少しだったのに…!!…てか、このままだと落ちる!!!


「先輩!!」


聞き覚えのある声がした。その瞬間私の体は踊り場まで引き戻された。


「た…助かった」


思わず安堵の声が出た。


「『助かった…』じゃないですよ。先輩!!なんで階段ダッシュしてるんですか!!」


「と…透也か…悪かった。でも、私評議委員会に遅れそうで急いでて…てか、時間!!」


時計の針は非情にも17時を指していた。


「…もしかしてそのために走ってたんですか?



「当たり前だろ!!てか、お前もなんでいるんだ?はっ!!まさかお前も遅刻か!そうなんだろ!!」


私と同じ状況と思われる透也にテンションが上がる。そうか、お前も遅刻か!!


ニヤニヤしながら透也の方を見ると呆れたように透也は言った。