「…振られた」


1年半付き合っていた彼氏と別れた。


【俺じゃみゆを幸せにできない…別れよう…】


そう送られてきた内容だったが、どうも納得出来なかった。


その彼氏は私を振った次の日に後輩に告白したのだ。


「…大体さ、『幸せにできない』って何??あいつが他に好きな子居るって言うのは知ってたよ!?」


正直、怒りを通り越して呆れしか感じない。嘘を平気でつくような人間と付き合っていたなんて、考えたくもない。


「…まぁ、途中からみゆも気持ち冷めてたんでしょ…?」


友達の恵がそう言った。


「あぁ、そうですよ!だってあいつ昼休み何してると思う!?また別の女子と廊下で鬼ごっこしてるんだよ!?小学生かよ…!!」


「あ。それは無いわ」


恵も流石に顔が曇る。さすが私の親友。気持ちを分かってくれるか…!


「まぁ、恵見ててね。あいつ2ヶ月持たないで後輩と別れるし。」


「そして、鬼ごっこを一緒にしてた女子と」


「「付き合い出す」」


思わず笑みがこぼれる。さすが恵だ!考えることは一緒!!


「…本当、恵と付き合いたい」


「やめて。」


私の一斉一代の告白をなしにするなんて…!!
でも、まぁ…


「…恵ちゃんはとても優しくてかっこいい彼氏さん居るもんね…」


恵は容姿端麗、街で歩いていると10人中10人が振り向くレベルの美女だ。そんな彼女と付き合っているのもそれはそれはイケメンさん。


前に、二人で歩いているのを見たがとても幸せそうだった。お似合いの恋人だ。


「恵、彼氏さんのこと大好きだもんねー!」