残念な姉

それは日曜の昼下がり…
私は自室で昼寝をしていた
「にゃお~」

飼い猫のムーチョが頭を私の手に擦り寄せてくる。

瞳を閉じたままムーチョの頭を撫で
そのまま夢の世界へ…

行こうとした私を
鼻をさすような酸っぱい臭いが
現実世界に引きずり戻した


臭いはどんどんきつくなり
酸っぱさに加え
乳製品を腐らせたような臭いまでしてくる

「…っ。何の臭い」

自室のドアを開けると
例の臭いが一層きつくなり鼻を襲う

「おぇっ…何…」

「あ…おはよ」

そこにはお玉を持った姉ちゃんが立っていた
「リゾット食べる?もうできるから」

「………」

「いらない?」
「いらない」

必要かどうか
考える必要なんてない
何故なら体が拒絶しているから

……。

無言で自室に戻りベットに座る


何かフワフワした生暖かいものが足に触れた