この広い世界で、2度目の初恋を



放課後、校門までの道のりをゆっくりと歩く。

桜並木からハラハラと落ちる桜も少なくなったなぁ…。

時間は止まることなくすぎて、いつかは嫌なことも良かった事も消し去っていくのかな…。

新芽がちらほら見えて、私はなんだか切ない気持ちになった。


「添田ー!!」 

ドボドボと歩いていると、後ろから名前を呼ばれる。

振り返るとと、手を上げながら走ってくる宇佐見くんがいた。

「宇佐見くん」

いつもなら男子と帰る宇佐見くんが、私を追いかけてきた。

変な意味は無いって分かってても、ドキドキする。


「帰ろうと思ったら添田の背中が見えたから。家どっち?一緒に帰ろーぜ」

「えーと、イチョウ公園の近くだよ」

「マジで、俺もそっち。なら一緒に帰れんな」

宇佐見くんはそう言って笑うと、私の歩調に合わせるようにゆっくりと歩きだした。

茜色に照らされる宇佐見くんの横顔を見上げると、やっぱり背が高いなと思った。