『今、大丈夫か?』

「う、うん!!全然平気だよ」

正座は崩さずに、少しだけ緊張しながら声が上擦らないようにだけ気をつけた。

『もっと添田と話してみたくてさ、添田って家とかで何してんの?休みの日とかさ』

もっと話してみたい……って、そんなただの友達への気持ちだよ。

特別な意味なんてない……のに、ドキドキしてしまう。

「え、うーん……読書とか、弟と遊んだり…かな」

『え…添田、弟いんの?』

すると、弟がいる事に宇佐見くんは驚きの声を上げた。

え、そんなに以外だったかな…。


「うん、小1なの」

『へぇ〜、でもまぁ、姉ちゃんって感じだもんな。俺は上に兄貴がいんだけどさ、添田みてーな姉ちゃんとかが欲しかったわ』

へぇ、宇佐見くんって、お兄さんいたんだ。

私の事を気遣ってくれるし、面倒見いいから、てっきりお兄ちゃんかと思ってた…。

「え、私はお兄ちゃんがいいな。だって、頼ったり甘えたりできるし…」

『無い物ねだりか、俺たち』

「ふふっ、うん、そうだね」

緊張もいつの間にか解れて、気づけば日付が変わる頃まで電話してしまっていた。