この広い世界で、2度目の初恋を



お風呂を済ませて、家のベッドでくつろいでいると、スマホがブルッと震えた。

私は慌ててベッドの上のスマホを引き寄せる。

「あっ!!」

すると、ディスプレイに映し出される、未読メール1件の知らせ。

そして、開くと《宇佐見 樹》の名前があり、トクンッと胸が鳴った。

「宇佐見くんから……!?」

慌ててメールを開くと……。

《よう、元気か》

元気かって……。

「ふふっ……今日、宇佐見くんに会ったのに」

まるで、何年も会っていない人に送るようなメールに、私は笑った。

学校の友達からのメールなんて、久々。

そっか、昔はよくこんな風に友達とメールしたっけ。

沖田先生との事があってからは、家族以外の連絡で震えることなんてなかったスマホ。

それが、1年ぶりに友達からのメールで震えたのだ。