「ほわー、風が気持ちいいね!!」
私は、樹つい興奮して、樹くんの手を解いた。
そして、屋上のど真ん中まで走る。
ブワッと吹き上げる風が、私の髪を巻き上げる。
「見て見て樹くんっ!!空がこんなに綺麗っ!!」
両手を広げて樹くんを振り返る。
すると、樹くんが、わたしを眩しそうに見つめていた。
「あっ………」
それに、私は目を見開く。
樹くん、どうして私のこと見つめてるの?
不思議に思って、私も樹くんを見つめる。
「やっぱ、七海は笑顔が似合うな!」
「え……?」
少し離れたところからさけぶ樹くん。
私の笑顔なんて、そんな大層なものでもないと思うけどな…。
その大げさな言い方に、私はなんだか照れてしまう。


