「よく授業出れるよなぁ〜」
「キャハハッ、頭オカシイんじゃない??」
クラスメートの声が、心に刃を突き立てる。
その度につく傷に、流れる血に誰も気づかない。
グッと拳を握ると、爪が皮膚にくいこんだ。
「添田」
「え……」
隣の宇佐見くんが、私の苗字を呼んだ。
振り向こうとした瞬間、カポッと頭からヘッドフォンをつけられる。
え……??
何が起きたのか分からずに目を見開くと、すぐに音楽が鳴り始めた。
呆然と宇佐見くんを振り向くと、スマホを片手に、ニッと笑う。
そして、『それ、聞いとけ』と口パクでそう言った。
ジワリと、滲んだ涙が、頬を伝った。
それに、宇佐見くんが笑みを消して目を見張る。


