「だから言ったんですよ。すぐに捨てられるって」
「っ………」
もう……樹くんが私を特別に思ってくれることもなくなる。
それでも、ほかの誰かじゃこの寂しさは埋められない。
たとえ、昔好きだった先生でも……。
「私のところに帰ってきませんか?私ならあなたを可愛がって……」
「オイ!!コノヤロー、七海に何しやがった!!」
沖田先生の言葉を遮った誰かの声。
声の方を振り返ると、そこには……。
「その汚ねぇ手をさっさと離しやがれ!!」
「え、樹くん!?」
そこにいたのは、私の落とした地球儀を手に、大きく振りかぶる樹くん。
そして、大きな弧を描いた地球儀は、めり込むように沖田先生の顔面にくいこんだ。
「ぐふぁっ!?」
「きゃっ」
わ、わぁ……。
お、沖田先生の顔に地球儀が……。
驚きにへたり込むと、すぐ横にズサァッと、沖田先生が倒れこむ。


