放課後、先生に頼まれて世界史の授業で使っていた地球儀を片しに準備室へと向かって歩く。
廊下は、窓から茜色の陽射しが差し込んで胸を切なくさせる。
ボーッとして歩いていると、目の前から沖田先生が歩いてくるのが見えた。
う、嘘……。
どうしよう、できるだけ下向いて、通り過ぎよう。
そう思って、すれ違う瞬間に早めた足。
「今は1人ですか」
それも虚しく、腕をつかまれて、手に持っていた地球儀がゴトンッと床に落ちて転がる。
顔を上げれば、ニタッと笑う沖田先生が私を見ている。
「離して下さい……」
「最近独りみたいですね。ついに捨てられましたか」
「っ……やめて、下さい……」
本当、傷を抉るような言葉ばかり…。
でも、これも自分でなんとかできるようにならなきゃ…。


