諦めて大人しく宇佐見くんの目の前に腰掛けた。
そして、膝の上でお弁当を広げる。
「ねぇ……何で私に構うの?」
気になっていた事を思い切って聞いてみる事にした。
でないと、永遠に追い掛け回されそうだし……。
「あ"?あー……添田ってどんなヤツなのかと思って」
「………それ、答えになってない」
「そうか?じゃあ、添田の事知りたいから…であってるか?」
「っ!!」
私の事を知りたい……って、どういう意味?
私の噂について、興味本位で知りたいの?
それとも……本当に、私のことを知ろうとしてくれてるの?
たくさんの疑問が浮かぶけれど、確かめる勇気は私には無かった。
だって……聞くのが怖い。
どんなに強がったって、人に拒絶されるのに傷つかないわけじゃない。
痛くても、痛くないようなふりをしてるだけだから…。


