話すかどうかを迷っていると、舵くんが私の目の前に来る。
そして、私の手を引くと、屋上の真ん中に座らせた。
「半分でいいから……」
「え……?」
舵くんの言葉の意味がわからずに、聞き返す。
「七海先輩の辛い気持ち、半分でいいから、俺に預けて下さいよ」
「っ……舵くん………」
「出来ることなら、力になりたいっていうか……」
照れくさそうに頬をかく舵くんに、私は我慢出来ずにポロッと涙を零してしまう。
舵くんはそれに目を見張って、すぐにその指で涙を拭ってくれた。
「あの……ね、探し物の事なんだけど………。あれは、私の初恋の人とお揃いのペンダントなんだ」
何から話そうか、悩んだ挙句ペンダントの話からすることにした。
「やっぱ大事なモンだったんスね」
「うん……。あれは、私とその人を繋ぐ唯一の物だから……。お守りみたいな物で、私が辛い時に、いつも助けられたんだ……」
王子様の記憶は、私に新しい恋をする勇気をくれた。
辛い時、温かく包み込むような気持ちにさせてくれた。


