「ありがとう……。私の大切な物をみつけようとしてくれて……」
「七海先輩……」
「でもね、もう見つからなくてもしょうがないかなって……」
大切な物は、すでにこの手からこぼれ落ちてしまった。
あのペンダントも大切だけど……。
なによりも大切な人が、もう私のことを見てくれないと思うと、何もかもが色褪せて見える。
「……七海先輩、何かあったんスか?」
「え??」
「何か、変な顔してるッス」
「へ、変な顔………」
そんなに変な顔してたかな??
頬を触ると、舵くんは慌てたように首をブンブンと振る。
「変っつーか、暗いっつーか……」
「そ、そうかな……?」
やだ……。
さっきまで泣いてたの、バレた……??
これ以上暴かれたくなくて、私は俯く。
すると、舵くんに腕をグイッと引かれた。


