視線を樹くんへと戻す。
そこには、ゴールに向かってスリーポイントシュートをする樹くんの姿。
やけに、スローモーションに見えた。
「樹くん、頑張れー!!」
私は、腹の底から声を出す。
そして、ボールは見事にゴールの中をくぐり、落ちた。
ーピィィィッ
「「「オォーーッ!!」」」
ホイッスルの音をかき消す歓声の嵐。
他のクラスの人たちも皆が声を上げていた。
「カッコよすぎ、あの人なんて言うんだろ!!」
「4番ゼッケンの人だよね!!」
「キャーッ超イケメン!!」
女の子たちの悲鳴の中、袖で額の汗を拭いながらこちらへ歩いてくる樹くん。
私はポケットからタオルを取り出して、樹くんに差し出した。
「本当にすごかった……お疲れ様、樹くん」
「サンキュー」
タオルを受け取ると、嬉しそうに笑う樹くん。
そんな樹くんを見つめながら、私は意を決して口を開いた。


