「お前の存在が迷惑なわけねーだろ。七海、もっと自分を大切にしろ。その存在にもっと、価値があるんだって分かれ」
「樹くん……」
「俺が、七海に教えてやるから。どんだけ七海が必要なのかってな」
優しく笑う樹くんに、私は目を見開いた。
私に、どれだけ価値があるかなんて……分からない。
私自身それを見いだせなくて、時々誰かにものすごく縋りたくなるんだ。
でももう……沖田先生の言葉に惑わされたくない。
弱い自分なんて嫌だから…。
樹くんの傍にいれば、強くなれる気がする。
「うん……ありがとう」
「じゃあ、また後でな」
樹くんは私の頭をポンッと撫でて駆けていく。
その背中を見つめながら、心細くなった。
樹くんが傍にいないだけで、こんなに不安になるなんて…。


