授業が終わり、隣の席の宇佐見くんが席を立った。
私は、教科書をしまおうと、教科書に視線を落とす。
すると、そこには……。
『また、話そうぜ』
「!!」
驚いて顔を上げると、すでに席を立った宇佐見くんの背中を見つめる。
決して綺麗とはいえない、乱雑な字。
……これ、宇佐見くんが…?
「樹〜昼飯食おうぜー!!」
「あ、俺購買行く」
すでにクラスメートと話している宇佐見くん。
隣の席の、みんなから人気者の宇佐見くん。
カッコよくて、クールだって噂だけど、私からすればクールというより、変わり者?
私みたいないじめられっ子にわざわざ声をかけてくるんだから。
また話そう……なんて、どうして私なの…?
どうせ、からかうつもりに決まってる。
期待なんて……したりしないよ。
私はそう何度も、自分に言い聞かせた。


