ーピーンポーンパーンポーンッ
『添田 七海さん、数学準備室に来て下さい』
突然、沖田先生に放送で呼ばれた。
「沖田先生が、どうして……」
事態が飲み込めずに、呆然と立ち尽くす。
「その……沖田先生に会って大丈夫なの?」
亮くんが心配しているのは、たぶん私と沖田先生の噂の事だ。
「……でも、呼ばれちゃってるなら、行かないと…」
自分でも驚くくらいに、カタカタと手が、足が震えだす。
それを見た亮くんは、心配そうに、私を見つめた。
「添田……」
「それじゃあ、ごめんね亮くん」
私はそれだけ行って、亮くんに背を向ける。
そして、重い足取りで、数学準備室へと向かった。


