この広い世界で、2度目の初恋を



古典の教科書に視線を落とす。

すると、風がパラパラとページをめくった。

そこには……。


『また、話そうぜ』

「あ……」


私のモノではない、決して綺麗とはいえない、乱雑な字で書かれたメッセージ。


私が宇佐美くんと初めて話した日に書かれた文字が今、私の目の前に現れた。


それを見た途端、目が熱くなり、視界が歪んだ。

泣きそうになって、目に力を入れて必死にこらえる。

どうしてこんなに……宇佐美くんの存在が心に、形になって残ってるんだろう。

これじゃあ、見ないふりをしても、忘れようとしても、出来ないじゃん…。


誰にもバレないように、私はそっと、目に溜まる涙を拭う。

古典の授業なんて、頭に入ってこなかった。