「頼んだぞ?」
お守りに向かって願掛けをする。
明日、七海とちゃんと話せるように…。
そう願いを込めた。
「樹くん、それなぁに?」
すると、とんぼ玉を眺めている俺の所に、三枝がやってきた。
「樹のお守りだよ、しかも初恋の女の子から貰ったんだよな?」
「オイ、亮ちゃん……」
俺の代わりに亮ちゃんがベラベラと話す。
また、余計なこと話しやがって。
「樹くんの初恋??へぇ、それを今でも大事に思ってるなんて、素敵!でも……まさか、今でも好きなのぉ?」
オイオイ、分かりやすいぶりっ子だな……。
甘ったるい声で俺の腕に手を添えて、距離を縮めてくる三枝から、軽く距離をとった。
「そんなの、どーでもいいだろ」
つきまとわれるのが嫌で、わざと突き放すように言った。
「今は、そえ…」
「亮ちゃん、口は災の元だぞ、黙ってろ」
七海の名前を出そうとした亮ちゃんの言葉を遮って、ギンッと睨みつける。


