この広い世界で、2度目の初恋を



「ただいま……」

「よ!おかえり樹!添田には会えたかー??」


制服に着替えて教室へ戻ると、亮ちゃんが俺の席に座って軽く手を上げてくる。

俺は亮ちゃんの前の席に座ってガックリと項垂れた。


「おぉ、哀愁漂ってる……ダメだったか??」

「ダメだったっつーか、会えなかったんだよ」

「え、添田ならもう早退しちまったよ?鞄持ってついさっき教室出てったからな」


ついさっきって事は……俺が着替えてる間に?

その間、七海のヤツどこにいたんだ??

自分の席の隣を見れば、すでに鞄が無くなっている。

また明日、どんな顔してアイツに会ったらいいんだ?


「時間が経てば経つほど……会うのが怖くなる」

「そうだよなぁ……樹、いつにも無く弱気だな?」


亮ちゃんに言われて気づく。

いつもの俺ってどんなだ?

俺、どうしてこんな弱くなっちまったんだろう。