「七海にゲームの事、バレた」

「えっ、マジか……つか、話してなかったのか??」

「話せるわけねーだろ!」


クラスの奴らに無理やりじゃんけんさせられたと思ったら負けて、罰ゲームの事を知った。

それは、クラスでも孤立してる、添田 七海を笑わせること。

添田は、クラスにいても、表情一つ動かさない。

まるで、人形みたいな女。


綺麗な顔立ちの女なのに、噂ではあの数学の沖田と寝たとかなんとか……。

静かそうで、清楚そうなのに、人は見かけによらねぇな……。

最初は添田の事を、そんな風に思ってた。


俺は、あの日、クラス替えの日の事思い出す。


『負けたんだから、ちゃんとやれよなー!』


じゃんけんに負けた俺は、隣の席の添田を笑わせるとかいうくだらない罰ゲームをかせられた。