クラスへ戻ってくると、隣の席には宇佐見くんがいる。
あぁ……あんな事言った手前、気まずい。
なるべく気にしてない素振りをしながら、かばんを漁るふりをして座る。
「あっ、おい添田」
「……………………っ」
え、私の事、添田って呼んだ??
先生以外に久しぶりに呼ばれたな……苗字。
この学校ではどうせビッチだし。
「添田、次古典だろ、俺教科書ねーんだけど…」
「…………」
私に借りたりしたら、後でからかわれるでしょうに…。
というか、私にもトバッチリがくるに決まってる。
案の定……
「ちょっと、樹くんが話しかけてるのに、ビッチガン無視じゃん!!」
わざと私に聞こえるように文句を言ったのは、クラスでも派手なグループにいる、ぶりっ子の三枝 美咲(さえぐさ みさき)。
茶髪の髪をクルクルと指で遊びながら、私を睨みつけてくる。
私はそれに気づきながらも、見えないフリをしていた。
「本当何様〜!?」
「ビッチごときが話しかけていい存在じゃないって!」
「それもそうか!」
「キャハハッ」
すると、すぐに女子たちの重圧と刺さるような視線が私に向けられている。
あ〜、次の席替えいつになるかな……。
きっと、女子はみんなこの宇佐見くんの隣の席を望んでるはず…。
もちろん、私を除いて……だけど。


