「熱が下がりきるまでは無理せず安静に過ごしてくださいね」

「はい。お世話になりました」


深々と頭を下げてお母さんとチビ、そしてあたしは病棟を後にした。




『たくっ…心配したんだぞぉ〜!』

帰りのタクシーの中チビに話しかけると

「あぁう〜?」

と可愛く反応してくれた。


「ゆきえ、なんかいた?」

チビの反応に不思議がり、お母さんは窓の外を覗いてた。