「ゆきえ〜、今度はどおしたのぉ〜?」 バタバタとお母さんがチビの側に駆け寄る。 あたしがこの世界に来てから5日が過ぎようとしていた。 最初はチビが泣くたびにあたしまでオドオドしていたけど、5日も経てばこの生活にも少しだけ慣れてきた。 『さっきの…夢の中の泣き声も…チビだったんだよね?』 きっと、そうだ。 あたしは、胸に残る痛みを打ち消した。