「長袖じゃ暑いんじゃない?ほら、汗こんなにかいてる…」

『ホントだ…』


お母さんがテキパキと肌着と半袖に着替えさせると、咲幸は泣き止みご機嫌に戻った。


「赤ちゃんは大人より暑がりだからね。1枚少なめに着せてあげるといいわよ?」

『そっかぁ…さゆ、ママ気が付かなくてゴメンね〜…』

自分の不甲斐なさに泣きたくなり、咲幸を抱きしめた。


「ふふっ…幸恵はまだママ歴1ヶ月じゃない。出来なくても当たり前!徐々に覚えていけば良いのよ?」

『うん…そうだよね…!』


何も出来なかったあたしを、咲幸が少しずつママにしてくれる。