「ゆきえ…ゆきえぇぇーー!!」 お母さんは完全に自分を失ってチビを抱き抱えて動かない…。 『お母さん…!!しっかりしてよ!ねぇ!?』 あたしの声は届くはずもなく、虚しく消えてゆくだけで… 「オッ…オレは悪くねーぞ!!」 バイクに乗ってた男が捨て台詞を吐いて逃げて行った。 けど…そんなコトに気付くはずもなく、お母さんはただただチビの名前を叫び続けてた。