君と君の笑顔。


今日から3年生が修学旅行と同時に思い出づくりスタートだ。


2時間目の社会の授業中陸が話しかけて来た。

「思い出づくりの内容きめた?」

「あ、忘れてた。」

私は思い出づくりという事が楽しみ過ぎて内容を決めるのを思いっきり忘れていた。

「決めるの忘れちゃったから、陸が決めてよ」

私はとにかくなんでもよかったんだ。思い出を作れれば…


「それはだめ。はるが決めて。」

って言われても。

でも、私は無意識?にっていうか、勢いに任せて言ってしまった。








「じゃぁさ、思い出づくりって事で席替えするまで私と付き合って。」



言ってしまった。馬鹿だ。ダメに決まってる。はぁ。

「いいよ。」

は?自分から言ったくせに陸の言葉に驚きを隠せない。

「は?マジで言っての?本当にいいの」

「マジで言ってる。」

「なんで?花蓮は?両想いの花蓮は?」

「とにかくうるさい。今日からお前は俺の彼女。俺、はるの事好きだったから嬉しいよ」





斎藤はる13歳。席替えをするまで大好きな人と付き合う事になりました。