むかしむかし、サンウェルト王国という国があった。
この国は別名「神の国」と呼ばれ、その国の市民は特殊で皆魔法が使えた。
この国の市民の人は、皆髪が銀色をしており、太陽に照らされると、キラキラしてとても綺麗だ。
そして、この国で一番強い魔法使いはこの国の王サムエルである。
彼には妻がいて息子がいた。
だが生まれた息子を見たら唖然としてしまった。
その日から彼は、息子に対してとても悩んでいた。
普通は銀色の髪なのだが、(妻もサムエルも魔法使いなので当然その子供も魔力を受け継ぐはずだが…)息子の髪は、青空のように深い青色をしていた。
とっさに、サムエルは思った。
「息子を隠さねば」と……
これが息子ラウンが安全に暮らせる唯一の方法だと考えた。
サムエルは寝ているラウンにそっと言った。
「お前に何があろうと、私はお前の味方だ。いい子に育つんだぞ」
そう言うと、かすかに微笑み、静かに部屋から出た。
だが18年後、この時はまだ誰も予想していなかったことが起こることになる……