「ねぇ、ニュース見た?昨日、私達の通う沢原高校の付近で両腕が残された事件が起きたらしいよ。」

「知ってる。何でも、高校の近くに住んでる先輩が昨日の夜から家に戻ってないって。」

「それって、土之宮 馨(ツチノミヤカオル)先輩の事だよね。ニュースでは、確か家出の可能性も視野に入れてなかった?」

「家出するほど、嫌だからとかニュースで言われてたよな?」

上から順番に、朔村郁美、美夜美紅、琴宮咲希奈、箕宮陏一で私達の通ってる高校の付近で両腕だけが残された事件が発生してニュースになったので、その話を歩きながらしていた。

そんな中、両腕だけが残された事件の近くを私達が通り過ぎた後に“話がしたい”と頭の中で響いたので、私は振り向いたら両腕のない幽霊の状態になってる先輩と目が合った。



ー放課後ー

「咲希奈、美夜と陏一とショッピングセンターに行かない?パフェ食べようよ。」

「ゴメン。この後、用事があるんだ。」

「用事があっちゃ仕方ないね。じゃあ、また明日ね。」

「うん、また明日ね。」

私は、郁美や陏一や美紅とは別行動で、沢原高校の付近に居るであろう先輩の霊と合流をして話を色々と聞いた。

「なるほど。先輩が襲われた場所は、いつもジョギングで走ってたコースだったんですね。」

【あぁ。丁度、昨夜11時頃にね。】

「まぁ、夜に活動する霊も居ますからね。人に危害を加える霊が居ても不思議ではないです。」

コントロールして、霊をあまり視ないようにしている私でも、危険な霊を不意に視てしまう事はある。

でも、いつも私を気にかけてくれる使い魔の琉狐が傍に居てくれるから、信頼して琉狐に色々と調べてもらったり助けてもらったりしている。

琉狐は、私の話し相手になってくれたり、色々と協力してくれる大切な家族。

大切な家族だからこそ、霊の事での相談や調べ物を頼んだりして感謝して息抜きに自然な森などで遊んだり、森の中の空気を吸ったり心にも栄養を与えている。