見ると黒い大きな袋が地面に転がっている。

その黒い袋が破れ、中から何かきらきらと光るものが地面に散らばっていた。上の方の林道から何かが投げ捨てられたようだ。

 いったい何だろう。

ぼくは木から下りて、恐る恐る黒い袋に近づいた。と、突然その一角から、

 ぴーひゃらぴーひゃら・・・・、

と着メロが鳴り出した。

ぼくはびっくりして飛び上がってしまった。

黒い袋から飛び出ているのはケイタイの山だったんだ。

ぴーひゃらぴーひゃら鳴っている着メロにつられて、ぼくは通話ボタンを押してしまった。すると、

「あっ、えり?えりだろ?えり、いったい何処にいるんだ!」