男の人と女の人は車内からコンロやテーブルを外に出しセッティングを開始、男の子二人はキャンプ場の横を流れる谷川に出て、石の上に腰かけ、靴を脱いで足を水の中に突っ込みバタバタさせている。

 お昼近くなって、ようやくバーベキューが始まった。

ぼくのところまで良い匂いが漂ってきたせいか、ぼくのおなかがキューっとなった。

それでぼくも一番みずみずしい葉っぱを見つけ、カリカリと食べ始めたんだ。

男の子たちもうまいうまいと言いながら盛んに肉をつまんでいる。

 太陽がだいぶ西に傾きオレンジ色に膨らみだしたころ、四人は道具を車の中にしまい、キャンプ場から出て行った。

誰もいなくなったオートキャンプ場の草陰からは、虫の仲間たちの声がひときわ大きく聞こえてきた。


 ある日のこと、ちょうどぼくが木の上でうとうとしている時だった。

 ザザー、ドッシーン・・。パラパラ・・。

とすごい音が響き渡った。