【完】素直じゃないね。



「いい人なんだね、日吉さんは。
もし仮にでも、こんないい人をいじめるような奴がいたとしたら、」


高嶺が一呼吸置き、笑みを深めた。


「それは、軽蔑すべき人間の屑だね」


「……っ」


一瞬にして、教室が凍りつく。


みんな、高嶺の口から出るはずのない言葉に驚いてるのだろう。


プリンススマイルで汚い言葉吐くと、とんでもなく怖いよ、高嶺……。


ブレザーの隙間からチラリと見えたあの三人組は、あわあわと怯えた表情を浮かべ、顔をまっ青にしていて。